TEAMチーム・レース情報
今週水曜日、第89回目を迎えるアルデンヌ・クラシックの名門、ラ・フレーシュ・ワロンヌが開催されます。今年のコースは205kmにわたり、11の登坂と獲得標高3,100m超という厳しい内容。すべては、伝説的な激坂「ミュール・ド・ユイ(全長1.2km/平均勾配9.6%、最大22%)の3度の登坂**に向けて集約されており、例年通り、レースの勝敗を決する舞台となります。
今年のバーレーン・ヴィクトリアスは、深みとバランス、そして終盤に勝負をかけられる布陣で臨みます。レニー・マルティネスがチームを牽引。高地トレーニングを終え、春後半に向けてステップアップを狙います。彼を支えるのは、ペリョ・ビルバオ、サンティアゴ・ブイトラゴ、エドアルド・ザンバニーニのパンチ力あるクライマー陣。それぞれが、残り50kmで勝負をかけられる脚を持っています。
序盤から中盤にかけては、マタイス・パッシェンス、ロバート・スタナード、ロマン・エルマコフがレースをコントロール。チームが要所で前方に位置取れるよう主導権を握ります。
今年の注目ポイントのひとつは、**「コート・ド・シェラーヴ」**の復活。フィニッシュ前最後のミュール・ド・ユイの前に位置するこの登坂の帰還が、レース展開に新たな戦術的要素をもたらします。
スポーツディレクターのロマン・クロイジゲルはこう語ります!
「今回のレースは205kmで登坂が11回、獲得標高は3,100m。ミュール・ド・ユイは3回上ります。最初にフィニッシュラインを通過したあと、同じ周回を2回走るという構成で、2年前のルートとほぼ同じです。昨年はシェラーヴが工事中で外れていましたが、今年は復活し、ユイの直前に控えており、我々にとって好材料です。
出場メンバーは非常にバランスが良く、マタイス、ロバート、ロマンが序盤を支え、終盤ではエドアルド、サンティアゴ、ペリョ、レニーが勝負に絡むことを期待しています。
残り50kmは非常にアグレッシブに動いていきます。レニーは高地トレーニングから戻ったばかりで、今後のロマンディに向けたステップでもありますが、コンディションの反応を見ながらしっかり戦ってもらいます。チーム全体としても、ここ2戦の内容を見直しながら、改善すべき点は明確です。
昨年はサンティアゴが5位、過去にはディラン・トゥーンスが勝っているので、このレースの走り方は熟知しています。謙虚な気持ちを持ちながらも、自信を持って臨みます。」
目標は明確──最終周で冷静に立ち回り、連携して、正確に仕掛けること。
バーレーン・ヴィクトリアスは、静かな自信と“ミュールの頂上”への飽くなき執念を胸に、再び栄光を狙います。このわずか2kmに満たない激坂で、真のレジェンドが生まれるのです。