メリダについて

MERIDA LOVES COMPETITON

「世界最高のバイクを私は知っている」2010UCI MTB世界選手権XCOチャンピオン ホセ・ヘルミダ

MULTIVAN MERIDA BIKING TEAM

女子XCのアテネ五輪の金メダリストにして、世界選手権を複数回制したガン・リタ・ダール、2007年のマラソンXC世界選手権を制したラルフ・ナフ、そしてホセ・ヘルミダを抱える、ドイツを拠点とするMTBレーシングチームがMULTIVAN MERIDA BIKING TEAM。VOLKSWAGENとMERIDAを中心としたスポンサードの元、2002年のチーム発足以来、期待を上回る成果を見せて来たレーシングチームの存在は、MERIDAのバイク開発にとって最も重要なパートナーだ。市販車の開発には、チームライダーもテストに協力しフィードバックが反映されている。

http://www.merida-bikes.com/

欧州で開発され世界で認められたMERIDA

すべてのMERIDA製品は、ドイツのシュツットガルト近郊のマグシュタッド(Magstadt)にある、MERIDAヨーロッパR&Dセンターのエンジニアによって開発されている。厳しいテストを重ねて出来上がった設計は、ハイエンド自転車製造の世界の中心となっている台湾の台中エリアにあるMERIDAのファクトリーで生産される。
ヨーロッパR&Dセンターの設立から11年を数えるが、ヨーロッパでの開発は世界で認められエントリークラスからハイエンドのバイクまでそれぞれが高い評価を得ている。
2010年のMTB 世界選手権XCを制したホセ・ヘルミダは、MERIDAのバイクについてこう語っている。
「MERIDAのエンジニア達と共同で開発して来た、O.NINEなくしては私の世界選手権での勝利はあり得なかっただろう。」

ホセ・アントニオ・ヘルミダ

出身地、居住地:スペイン・カタルーニャ州
誕生日:1978年8月24日
身長:172cm
体重:63kg
趣味:レーシングカート、BMX、テレマークスキー
家族:既婚・2人の子供

ホセ・ヘルミダ ストーリー

10年間。ホセがU23カテゴリー(23歳以下の選手のみによって行われるカテゴリー)でのUCI MTB世界選手権XCを制してから、エリートで世界選手権を制するまでに要した時間。自転車選手のキャリアにとって10年間という時間とは、永遠にも等しい時間だが正に10年間の苦労を経て、ホセはMERIDAのバイクと共に世界選手権の頂点に立った。96年のジュニアカテゴリー優勝を含めると、史上3人目の3カテゴリーでの世界選手権優勝者という事になる。他の3名は、ジュリアン・アブサロン、ニノ・シューターだ。

ホセは、1978年8月24日にスペインのカタルーニャ州、フランスとの国境の街であるプッチェルダーに生まれた。ホセ曰く、「小さい頃は、とにかく走り回っていた記憶がある。どんな時もだ。だから、将来は何かしらプロのアスリートになっていたとしても不思議ではなかったよ。」そして、自転車との出会いは、「実はあまり覚えていないんだ。記憶によれば小さい頃から乗っていたけど、少なくとも小学校に入る頃は自転車は人生の中心ではなかった。中心はスケボーだったね。本格的な自転車との出会いは、1991-92年の世界的なMTBブームの時だ。坂の多い街だったからスケボーで苦労していた所に、ある日友人がMTBで現れたんだ。やりたい事をすべてかなえてくれるMTBに衝撃を受けたのは言うまでもない。」と語っている。

こうしてMTBが青春の中心となったホセは、1992年の暮れに友人と共に近所の街で開催されたMTBレースに参加して、いきなり優勝する。2度目のレースは簡単なことではなかった。「このとき、MTBは簡単な競技じゃないって知ったんだ。」家族と一緒に地方レースからスペイン選手権を巡るようになり、「1995年にドイツで開かれた世界選手権を初めて観に行ったんだ。今、一緒にレースをしている仲間のサインを沢山貰ったよ。」96年には世界レベルのジュニアカテゴリーでレースをするまでに成長したホセは、世界選手権のジュニアで優勝した。順調にキャリアを重ねたホセは2000年、シドニー五輪のスペイン代表に選ばれ4位という成績を残す。当時としては、無名の選手が世界のトップを相手に表彰台まで22秒に迫った事は多くの観客の記憶に残った。また、この年の世界選手権でもU23カテゴリーで優勝している。

このまま世界の頂点に上り詰めるかに思われたホセの前に壁が現れた。ワールドカップでは、度々表彰台に登る走りを連発するがなかなか届かない世界選手権での表彰台。2004年のアテネ五輪では、ジュリアン・アブサロンを追いつめる走りを見せたが2位に終わる。丁度この年に結成された、MULTIVANMERIDA BIKING TEAMに後に加入し、チームと共に自分の思い通りの走りを実現してくれるバイク作りに取り組んだ。「チームは本当に居心地が良い。自分の事を信頼してくれているし、自分もチームの事を信頼している。バイクについてコメントをすると、きちんと仕上げたバイクを持って来てくれるからこそ自分も本来の能力で走れる。」こうして、ホセ曰く”アップストリーム”に乗る事が出来た。そして、2010年の世界選手権。大歓声の中、ゴールラインを最初に通ったのはホセであった。10年間という時間についてホセはこう語る。
「願いは諦めないで自分を信じて努力し続けると必ず叶う。」

ドイツで開発されるメリダ

単純なスチールチューブからレーシングバイク作り上げていた時代は芸術的なセンスが、良いバイクを最高のバイクに仕立て上げる手段だった。勿論、その時代は過去の話である。現代のバイク開発では、機械圧縮や水圧成型で3次元チューブを作り上げるアルミフレームの成型や、カーボン素材のように方向性を持った繊維の配置やレイアップ次第で乗り味が変わり、バイクの目標性能の為に力学的な計算によって導かれるリアサスペンション構造の開発が行われるリアルサイエンスが重要な要素だ。自転車は、既に単純な自転車と呼んで良い代物ではないと言える。結果としてテクノロジー的な要素と構造的な要素が混じり合い、設計上で求められた正しい性能を発揮する。
ゆえに、MERIDAではR&Dセンターのエンジニアと試作車の制作チームが、同じドイツのマグシュタッド(Magstadt)近郊で綿密なコミュニケーションを取りながらバイクを作り上げている。このようにして、エントリーモデルのクロスバイクからワールドカップを戦うレーシングバイクまですべてのモデルにおいて、開発初期の目標がそのまま現実のものとなりユーザーの手に渡る。

MERIDAの国際的な組織と67国の販売網が、このバイク開発に大きな役割を果たしている。世界中でマーケティングや販売の現場から、トレンドやライダーの要望を吸収して、各国のジャーナリストと情報を共有している。このようにして集められた情報が、MERIDAのヨーロッパR&Dセンターに集められ新モデルの開発に活かされている。
バイク開発のスケッチ段階においては、フレーム素材やバイクの機能が決定される。初期の大枠のデザインが決定すると、サスペンション機構やフレームの最適化をソフトウェア解析によって導き出す。この時点で、エンジニアが自らの経験値に基づいて、実際の使用条件で必要なタイヤクリアランスや走りに必要なブレーキ能力を組み込んで行く。
こうしてコンピューター上での設計が完了すると、プロトタイプモデルが制作され、現実の世界で世界最速のライダーやR&Dチームによってテストを繰り返されて、最終的な製品になっていく。台湾での生産が開始される前に最終的なプリプロダクションバイクは、すべてのサイズが、ヨーロッパの基準に基づいたテストを行われ、更に外部の第三者機関によって疲労テストやオーバーロードテストが行われる。このようにして非常に厳しい安全基準をクリアしたモデルのみが生産され世界のマーケット、そしてユーザーに向けて出荷されている。

King of MTB

全てのMTBに最高のテクノロジーを投入

世界を制したMERIDAのチームバイクを開発する為に作られたテクノロジーやノウハウはカテゴリーを問わず、週末のファンライディングを楽しむ為のMTBまで、すべてのMERIDA製マウンテンバイクに採用されている。例えばXCレーサー以外のカーボンバイクにも、MERIDA独自のチューブ内にリブを設けることで軽量化とチューブ剛性の向上を両立したダブル・チャンバー・テクノロジーを筆頭とした、数々のテクノロジーが採用されている。また、XCレースの為に開発されたフレームジオメトリーは、ファンライディングの為のバイクにもその基本設計が活かされており、乗り易さを優先しながらも高い走行性能を実現。

2012モデルでは、29インチタイヤを採用したBIG.NINEシリーズが新たにMERIDAMTBのラインナップに加わった。MULTIVAN MERIDA BIKING TEAMも使用するBIG.NINE CARBON TEAM-Dから、BIG.NINE 100-MDまで6種類のバイクをラインナップ。また、ワールドカップで大きな成功を収めたNINETY-SIXシリーズがフルモデルチェンジして、NINETY-NINEとなって登場。26インチハードテイルでは、ホセ・ヘルミダによって世界選手権を制したO.NINEシリーズや、MERIDAが誇るアルミニウム加工溶接技術を採用したアルミフレームのMATTSシリーズ、そして、軽量化とロックアウト機構によって卓越したヒルクライム性能と、最適化されたサスペンションによる走破性を両立した120mmストロークのONE-TWENTY、140mmストロークのONE-FORTY等フリーライドシリーズをラインナップしている。

ONE-FORTY、ONE-TWENTYシリーズ 最適化されたサスペンションによる圧倒的な走破性とカテゴリーを超えた登坂性能を両立した、ONE-FORTY、ONE-TWENTYシリーズ。
BIG.NINE MTBの常識を変えるMERIDA独自のジオメトリーを手に入れた最新の2 9 インチタイヤシリーズ、BIG.NINEは、6種類のラインナップを用意。
MATTSシリーズ MERIDAが誇る、アルミニウム溶接技術を採用したフレームがXCレースからトレイルライディングまで、MTBの可能性を広げる。Tig溶接アルミフレームを採用したMATTSシリーズ。

MERIDA GLOBAL DEALER

MERIDA では2012 年モデルより、メリダ・グローバル・ディーラー(MGD)制度を開始しました。MERIDA のラインナップの中でも、専門性が高く組み立て、アフターサポートに高度な商品知識が要求されるモデルは「MGD」契約販売店においてのみ取り扱われます。お客様はサイズ選びやセッティングなど、購入の前後を問わず確かな商品知識と技術により「MGD」取り扱い限定モデルにふさわしいサポートを受けられます。

MERIDA TECHNOLOGY すべてのカテゴリーで最適なパフォーマンスを発揮するMERIDAバイクを支える独自のテクノロジー。

Structure Elements

分割式モノコック構造でフレームを作る事で、BB 周辺やヘッド回りなどのストレスが掛かる部分への負担を下げ、軽量化を実現するテクノロジー。モジュール同士はインターナルジョイント、もしくはチューブto チューブの適材適所の接続方法によって接着される。

AWS

Anti Wrinkle System(しわ防止構造)の略称。カーボンフレームの製造工程で、チューブ内に挿入されるシリコンの形状を最適化し、シリコンを引き抜いた際に出来るチューブ内のシワを無くし、美しい内部構造と、高い構造剛性、そして製品としての耐久性や信頼性を向上している。

Double Chamber Technology

カーボンチューブ内にリブを設けたMERIDA 独自のテクノロジー。2つの独立したチャンバーを持たせる事で、曲げや捻れ剛性を大幅に向上。同時に、衝撃への耐久性も向上しつつチューブの軽量化にも繋がる。

Nano Matrix Carbon

カーボンチューブの成型時に使用するエポキシ素材にナノテクノロジー素材を配合し、チューブの構造としての強度を高めるテクノロジー。走行中の石などのヒットに対して従来比で40%強いカーボンチューブの製造が可能になった。

Flex-Stay

シートステー、チェーンステーの形状を扁平とする事で、路面からの衝撃を吸収して快適性を向上するマイクロサスペンションテクノロジー。

Carbon Fork

カーボンファイバー製フロントフォーク。ステアリングまでカーボンで作られたフルカーボンフォークを採用する上位モデルもある。

TFS Techno Forming System

機械圧縮による3次元シェイプのアルミチューブ製法。従来円形チューブでは不可能な理想的な応力特性を持ったフレーム製造を可能にする。Racelite 6061 アルミニウムと組み合わせられる。

HFS Hydro Forming System

水圧成型によってチューブを成型するハイドロフォーミング製法を採用したフレーム。Prolite アルミニウムと組み合わせられる。

Prolite 66 Triple Butted Aluminium

MERIDA のラインナップの中で最高級の6066 高張力アルミニウムを採用したフレーム。チューブの厚みに変化を持たせたトリプルバテッドを採用。

Racelite 6061 Aluminium

MERIDA アルミフレームの象徴であるショットガンシェイプのダウンチューブを採用した6061 アルミニウム製フレーム。

MATTS Taper Top-Tube

リアに向かってスリムな形状になって行く、テーパー形状のトップチューブ。ヘッド周りの剛性とシート周りの快適性を両立。

Shotgun 6061

ダウンチューブの下側にツインカーブを持たせたMERIDA 独特のチューブ形状。曲げと捻れ剛性を大幅に向上する。

Egg-Shape Headtube

チューブの中心部が太いエッグシェイプのヘッドチューブと、セミインテグレーテッドベアリングを組み合わせて、ヘッド周りの剛性を高めたヘッドチューブ構造。

Cone-Head Headtube

下に行くに従って広がるコーン形状を採用したヘッドチューブ。下ワンにはセミインテグレーテッドベアリングを採用する。

X-Taper Headtube

外部バテッドしたヘッドチューブ形状と下側1.5 インチの大径ベアリングを持つテーパーヘッドセットを採用。ヘッド周りの剛性だけでなくフォークまで高剛性化する事で、ハンドリングの正確さを向上する。

Smooth-Welding

スムースな溶接跡を実現する溶接技術。美しい外観と、溶接強度の両立を実現。

BB30

30mm の大径BB スピンドルを採用する事で、高剛性を実現したBB 規格。専用規格のフレームと組み合わせられる。

K-Mount Drop-Out

キックスタンドをボルトオンで装着可能にした、キックスタンド台座。ディスクブレーキとも干渉しない設計。

Internal Cable

リアブレーキケーブルをトップチューブに内蔵化して、美しいルックスを手に入れた構造。一部のモデルでは、シフトケーブルもダウンチューブに内蔵化されている。

Lockout

サスペンションフォークのクラウンや、リアユニットに装着されたレバー、もしくはダイヤルで、サスペンションをロックアウトしてリジッド状態での走行を可能にするシステム。

Remote Lockout

ハンドルバーにマウントされたレバーによりサスペンションのロックアウト操作を出来る、リモートシステム。

12-142 Steckachse

リア周りの剛性を高める為に採用された、従来より太い12mm スルーアクスルと、142mm 幅のワイドリアエンド。ディスクローターの理想的な配置も実現。ツール無しでホイールの脱着が可能な実用性も兼ね備えている。

Post-Mount Disc

ディスクブレーキキャリパーをフレームのリアドロップアウトに直接装着出来るディスクブレーキマウント。キャリパーの調整を容易にしている。

M.O.R.E. Suspension

Merida Optimized Ride Engineering の略。バイクの性格に合わせた理想的なリアサスペンションの作動を可能にするサスペンションシステム。

Post-Mount Disc

ディスクブレーキキャリパーをフレームのリアドロップアウトに直接装着出来るディスクブレーキマウント。キャリパーの調整を容易にしている。